一応最近は毎年やっているから今年の消費コンテンツをまとめておく.メモ忘れているものもあるから全てではない.


Audibleを使って聴いたものが多い.小説などを聴くのには良いが,ちょっと難しい内容のものや図などを含む本は理解できないのに戻れないからAudibleで聴くべきではない.

今年読んだ本の中では,たぶん塩田武史『存在のすべてを』が面白かった.どうしても人生がうまくいかない人たちがいて,事件が起きてしまうという人間社会の一断面を切り取ったような物語だけど,救いがないような中にも光の部分が丁寧に描かれていて,読んで良かったと思える物語だった. もうひとつ挙げるとすれば,山崎元『経済評論家の父から息子への手紙』だろうか.僕の投資戦略は基本的に山崎さんの本で書かれていることだけをやってきたので,山崎さんの息子への遺書のような手紙という形の本書は,自分の投資戦略を確認するだけでなく生きていく上での指針のようなものを語ってくれていて良い.

  1. 西成活裕 『東大教授の考え続ける力がつく思考習慣』
  2. 古賀 真輝 『数学の世界地図』
  3. 早見和真 『店長がバカすぎて』
  4. 早見和真 『新! 店長がバカすぎて』
  5. 山崎元 『経済評論家の父から息子への手紙』
  6. 川口俊和 『コーヒーが冷めないうちに』
  7. 寺地はるな 『川のほとりに立つ者は』— 他人を,その外見や振る舞いから過去や心の内を判断することはできない,ということを確認させてくれる.
  8. 野村泰紀 『なぜ宇宙は存在するのか はじめての現代宇宙論』
  9. 米澤穂信 『満願』
  10. 宮島未奈 『成瀬は天下を取りにいく』— リズム良く読めて楽しいと思う.次に続く,みたいな感じでスッと終わってしまうが...
  11. 岡崎琢磨 『鏡の国』
  12. ダンアリエリー 『不合理だからうまくいく』
  13. 知念実希人 『天久鷹央の推理カルテ 完全版』
  14. 金原ひとみ 『ナチュラルボーンチキン』
  15. 冲方丁 『マイ・リトル・ヒーロー』
  16. 宮島未奈 『成瀬は信じた道をいく』— 前作もそうだが,その風変わりだけど真っ直ぐな姿勢に羨望のような感覚を抱かせる感じの小説.
  17. 後藤邑子 『私は元気です病める時も健やかなる時も腐る時もイキる時も泣いた時も病める時も。』
  18. 知念実希人 『ファントムの病棟 天久鷹央の推理カルテ 完全版』
  19. 柞刈湯葉 『横浜駅SF 全国版』
  20. 多井学 『大学教授こそこそ日記』
  21. 津村記久子 『水車小屋のネネ』
  22. 三宅香帆 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』
  23. ラテン語さん 『世界はラテン語でできている』
  24. 多崎礼 『レーエンデ国物語』
  25. あさのあつこ 『アーセナルにおいでよ』
  26. 多崎礼 『レーエンデ国物語 月と太陽』
  27. 塩田 武士 『存在のすべてを』
  28. 多崎礼 『レーエンデ国物語 喝采か沈黙か』
  29. 小川糸 『ツバキ文具店』
  30. 安田峰俊 『中国ぎらいのための中国史』
  31. 朝日新聞「国立大の悲鳴」取材班 『限界の国立大学 法人化20年、何が最高学府を劣化させるのか?』
  32. 宮脇淳子 『ロシアとは何か』
  33. 高橋昌一郎 『天才の光と影』— 天才たちのバグり具合がたくさん描かれていて面白い.
  34. 一般財団法人エネルギー総合工学研究所編著 『図解でわかるカーボンニュートラル 脱炭素を実現するクリーンエネルギーシステム
  35. 佐藤郁哉『リサーチ・クエスチョンとは何か?』— リサーチ・クエスチョンは「立てる」というより「育てる」ものだということ.それがあまり他では語られていないので,一読の価値があると思う.

映画

今年はあまり映画を観なかったのか,メモし忘れているものがあったか?どちらにしろ記憶に残ったものが少なかった.一番良かったのは『Oppenheimer』だろう.綺羅星の如き物理学のスターたちが出てくるのと,原爆被爆国ということから,いろいろな感情を引き起こされる.

  1. 『Oppenheimer』
  2. 『Civil war』— 国内の断裂の行き着く先は残酷な内戦という点では,先見の明があるような気もするが,この映画のテーマにあまり政治的なものはないように思う.