現在(2022-06-24),ノートやメモはObsidianで取っていて,文献管理はPaperpileで行っている.そうした場合,文献を読んだときに軽くメモしておいて,それを見たら「あぁ,あの論文ね」と内容をある程度思い出せるようにし,あるトピックについて「何年に誰がどうして,あのひとはこう言っている」というようなまとめノートを作るのにどうするかについて書いておく.
仕組み(少し複雑?)
- Paperpile側で「Workflows and integrations」という仕組みがあるので,その中の「BibTeX Export」というサービスを使う.そうすると,(おそらく)ライブラリがアップデートされるたびに文献ライブラリすべてをGoogle Drive上にBibTeXファイルとして保存してくれる.
- Obsidian側で「Citations」というプラグインの「Open literature note」だとか「Insert literature note link」だとかのコマンドを実行すると,上記ライブラリから検索できるようになり,選択された文献のためのノートが作成される.
- そのノートにメモを取る.
- あとはObsidian内でそのノートを他のノートから参照でき,他のノート内に埋め込むこともできるようになる.何かのトピックについてのノートを作り,関連する文献ノートを埋め込んでいけば良い(論文イントロの一つのパラグラフが完成する).
詳細設定
Paperpileでの準備
- Paperpileのページ右上の歯車ボタンで設定のプルダウンを開き,「Workflows and integrations」を開く.
- 「BibTeX Export」を「+Add」する.
- Sourceを「My Library」とし,Destinationを「Google Drive」とする.
- 自分の環境では,Google Driveに「paperpile.bib」が作られる.
Obsidianでの設定
- 「Citations」と「Templater」というプラグインをInstall & Enableする.
- Citationsプラグインの設定
- Citation database format を「BibTeX」とする.
- Citation database path を「/Users/Kobayashi/My Google Drive/paperpile.bib」とした.
- Literature note folder を「
_ref_notes
」とした.つまり_ref_notes/
以下に文献ノートが保存されることになる. - Literature note content template を以下のように書く.
キモは,デフォルトと異なり,タイトルの下に「第一著者 et al., (年) 雑誌名」という
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のエントリーを作っておく.ここを別ノートから参照する形にする. この部分で Templater プラグインを使っているのでそちらの設定も行う1.
- Templaterプラグインの設定
- Templater folder location を「
_templates/
」とする.同名フォルダを作成する. - Triger Templater on new file creation を Enable する.
- User Script Function の Script file location を「
_templates/user_js_func/
」とする.同名フォルダを作成する. - 次の内容の
authorShort.js
を上記user_js_func/
内に作成する. - 次の内容の
authorLong.js
を上記user_js_func/
内に作成する.
- Templater folder location を「
Obsidianで文献ノートを作成する
「⌘+P
」でコマンドパレットを呼び出し「citation」とタイプするとCitationsプラグインのコマンドがいくつか表示されるので,「Open literature note」とし,何か文献を検索してノートを作成したさいに,ノートが _ref_notes/
内にファイルが作成され,その中身が,タイトルの下に「著者,(年) 雑誌名」となっていれば成功.
Obsidianでメモを埋め込む
上記文献ノートは _ref_notes/@hoge2022-a
のようなファイルとなっているので,別のノートで,
のように「!」をつけ,ノート内のタイトルをリンクすれば,そのメモ内容が埋め込まれた形で表示されるようになる.